こんにちは、暖淡堂です。
「行錄」の17回目です。
臨済は翠峰のところを訪ねます。
翠峰は、黄檗はどのような言葉で人々を教えているのか、と尋ねます。
それに対して臨済は答えます。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
到翠峰。
翠峰和尚のところに至った。
峰問、甚處來。
翠峰が問うた、どこから来たのか、と。
師云、黃檗來。
師は言った、黃檗のところからです、と。
峰云、黃檗有何言句、指示於人。
翠峰和尚が言った、黃檗にはどのような言葉があって、それで僧たちを導いているのか、と。
師云、黃檗無言句。
師は言った、黃檗には言句無し、と。
峰云、為什麼無。
翠峰和尚は言った、無いとはどいういうことか、と。
師云、設有、亦無舉處。
師は言った、有るとしても、ここで言えるものはありません、と。
峰云、但舉看。
翠峰和尚が言った、まあ、言ってごらんなさい、と。
師云、一箭過西天。
師が言った、一箭(矢)は西天に飛び去った、と。
翠峰の問いかけに対して、臨済は、黄檗には特別な言葉などありません、と答えます。
そうだとしても、何か言ってごらんと翠峰はさらに問いかけます。
それで、臨済は、矢のように、あっという間に西に向かって飛び去った。
もうここには痕跡も残っていないのだ、と言います。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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