こんにちは、暖淡堂です。
「行錄」の16回目です。
臨済は襄州の華厳和尚のところを訪れます。
そこで短いやり取りをします。
それはどのようなものになったでしょうか。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
到襄州華嚴。
襄州の華厳和尚のところに至る。
嚴倚拄杖、作睡勢。
華厳和尚は拄杖にもたれて、居眠りをしている様子だった。
師云、老和尚瞌睡作麼。
師が言った、老和尚、眠りながら何をしているのですか、と。
嚴云、作家禪客、宛爾不同。
華厳和尚が言った、なるほど一家をなした禅客は、他とは違う、と。
師云、侍者、點茶來、與和尚喫。
師は言った、侍者よ、茶をたてて持って来て、和尚に飲ませなさい、と。
嚴乃喚維那、第三位安排這上座。
華厳和尚はそこで維那を呼んで言った、この上座を第三位の座にお連れしなさい、と。
とても短いやり取りの中で、華厳和尚と臨済はお互いの力量を計りあっています。
そしてそれぞれを認めているのでしょう。
臨済録の中に出てくる人たちは、懸命に経典を読むことよりも、むしろ居眠りをするような状況を評価しているようです。
そこから私たちはどのようなことを読み取るべきでしょうか。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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