こんにちは、暖淡堂です。
「行錄」の18回目です。
臨済は象田のもとを訪れます。
そこでまた短い言葉のやり取りをします。
それはどのようなものになったでしょうか。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
到象田。
象田和尚のところに至った。
師問、不凡不聖、請師速道。
師は問うた、凡でもなく聖でもなく、肝心のところを一言で言ってください、と。
田云、老僧祇與麼。
象田和尚が言った、老僧はただこんなものだ、と。
師便喝云、許多禿子、在這裡覓什麼碗。
師はそこで一喝して言った、多くの修行僧どもは、ここでどんな食い物を求めているのか、と。
臨済は凡でもなく聖でもないところを象田に尋ねます。
それに対し象田は、まあ自分は見たままの、このままのものだよ、と答えます。
臨済は一喝して、ここに集まっている僧たちは、象田から何を学ぼうとしているのか、と言います。
その言葉の意味は、何通りかに解釈できるかと。
ここには学ぶべきものはない。
そのようにも理解できます。
ここで修行している僧たちが求めているものは、まったくのあて違いだ。
象田和尚から学ぶべきは、そんなものではないぞ、もっと別のところにあるぞ。
そう言っている可能性もあります。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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