こんにちは、暖淡堂です。
「行錄」の19回目です。
臨済は明化のもとを訪れます。
そこでも短いやり取りをしています。
それはどのようなものになっているでしょうか。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
到明化。
明化和尚のところに至った。
化問、來來去去作什麼。
明化は問うた、行ったり来たりして、いったい何をしているのだ、と。
師云、祇圖踏破草鞋。
師は言った、ただ草鞋をすり減らそうとしているだけです、と。
化云、畢竟作麼生。
明化が言った、それはどういうことか、と。
師云、老漢話頭也不識。
師は言った、この老漢は話の初めからまるで理解できていない、と。
明化は臨済に、どうして歩き回っているのかと尋ねます。
臨済は、ただ歩いて草鞋をすり減らそうとしているだけです。
あるいは、ただ草鞋がすり減ってしまうまで歩いているだけです、ということかもしれません。
明化はさらに問います。
それはどういうことか、と。
臨済はそれに答えるのではなく、ただつぶやきます。
この人は、初めからまったくわかっていなかったのだ、と。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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