こんにちは、暖淡堂です。
「臨済録」は唐の時代の僧侶臨済の言行録です。禅仏教に関する書物なので、読まれたことのない方は次のように思われるかもしれません。
「偉いお坊さんのありがたい仏教法話を、仏教の専門的な言葉で書き連ねたものだろうな。これを読むと、仏教を信仰するように勧められるのかもしれないな。ちょっと面倒くさいなあ」
実際は、そんなことはまったくありません。特に禅仏教の書物であれば、心配無用。仏教の言葉も、キーワードとして慣れてしまえばOK。それに、そんなに難しくありません。
「臨済録」に関しては、むしろ次のようにご理解いただくのがよいです。
「なにをどうしていいかわからないほどに自信を失ってしまっている人に、不安になるな、今そのままの自分でいいのだ、求めるべきものはすべてすでに自分とともにあるのだ、と繰り返し説いている本」
これって、最近ベストセラーになっているジェリー・ミンチントンの「うまくいっている人の考え方」によく似ています。すでにお読みになっている方も多いかと。
時代背景が大きく違い、用いている言葉も違うのですが、読んでいると、内容に相互に響き合う部分がたくさん見つけられます。
特に、周囲の人たちの言うことに惑わされるな、というニュアンスの部分、両者に共通しています。そのままでいいのだ、と繰り返される言葉は、1000年以上の時間差はあるのですが、同じ声で聞こえてくるようです。
上のリンクからは全文と現代訳作業の現状がご確認いただけます。現代語訳は、ジェリー・ミンチントンの本のようにできないかと、色々と考えながら作業を進めています。
さて、どうなることやら。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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