勘辨(15)「師見僧來、展開兩手」(師は僧が来るのを見て、両手を広げた)「臨済録」より

2023-06-23

古典 臨済録

師見僧來、展開兩手

 

こんにちは、暖淡堂です。

「勘辨」の15回目です。

ここでも、臨済は僧と短い言葉のやり取りをしています。

ここから学べるのはどのようなことでしょうか。



臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。 

「喝!!」の声が戦乱と混沌の世に響いた 臨済の生きた時代


  

師見僧來、展開兩手。

師は僧が来るのを見て、両手を広げた。


僧無語。

僧は無言だった。


師云、會麼。

師は言った、わかったか、と。


云、不會。

僧が答えた、わかりません、と。


師云、渾崙擘不開、與爾兩文錢。

師は言った、崑崙山は裂き開けないままだが、銭をいくらか与えてやろう、と。


 

臨済は、この僧の答えをなんらかの意味で認めたのでしょうか。

少しはやるな、しかしまだまだだ。

そう言っているように思えます。

そして、銭をいくらややるので、また出直してこい。

臨済はそう言っているのではないでしょうか。


*****


「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら、関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。

 

臨済録原文全文リンク

 

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