こんにちは、暖淡堂です。
「勘辨」の3回目です。
ここで普化が登場します。
普化はその言動が型破りな、痛快な人物です。
この普化と臨済との最初の出会いはどのようなものだったのでしょうか。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
師見普化、乃云、我在南方馳書到溈山時、知你先在此住待我來。
師が普化を見て言った、私が南方で修行中、書を持って溈山のところを訪れた時、そなたがここに先に住んでいて私を待っていると知った、と。
乃我來、得汝佐贊。
私が来てみると、そなたの助けを得ることになった。
我今欲建立黄檗宗旨。
私は今ここに、黄檗の宗旨を建てようと思う。
汝切須爲我成褫。
汝よ、どうか私の努力を助けてもらいたい。
普化珍重下去。
普化は師をねぎらってからその場を去った。
克符後至。
その後、克符がやって来た。
師亦如是道。
師はまた、同じことを言った。
符亦珍重下去。
克符もまた師をねぎらってその場を去った。
三日後、普化卻上問訊云、和尚前日道甚麼。
三日後、普化が師のところに来て尋ねた、和尚は前日、何を言われたのでしょうか、と。
師拈棒便打下。
師は棒をつかみ上げ、すぐに打ち下ろした。
又三日、克符亦上問訊、乃問、和尚前日打普化作什麼。
さらに三日経って、克符が師のところに来て尋ねた、和尚は前日、普化を打ったのはどうしてですか、と。
師亦拈棒打下。
師はまた棒をつかみ上げて打ち下ろした。
克符もまた臨済の教えを嗣ぐものです。
普化と克符の対応は、それぞれどのように違っていたのでしょうか。
そして、なぜ臨済はいずれも棒で打ったのでしょうか。
普化はやはり型破り、克符はもしかしたら臨済を試そうという心があったのかもしれません。
それを臨済は棒で打ちながら、この二人との出会いを喜んでいるようにも見えます。
*****
「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
新品価格 |
0 件のコメント:
コメントを投稿