「黄帝はある時、昼寝をして夢をみた」 十八史略卷一 第6回目

2024-05-22

十八史略

十八史略,全文,現代語訳,物語

 

こんにちは、暖淡堂です。

「十八史略卷一」の6回目です。

黄帝の部分の終わりのところです。

黄帝は天下をよく治めたので、群臣からも好かれたようです。


十八史略(全卷)目次は以下のリンクからご確認ください。 

十八史略目次

  

嘗晝寝。夢遊華胥之國、怡然自得。其後天下大治、幾若華胥。世傳、黄帝采銅鑄鼎。鼎成。有龍、垂胡髯下迎。帝騎龍上天。羣臣後宮、従者七十餘人。小臣不得上、悉持龍髯。髯拔。堕弓。抱其弓而號。後世名其處曰鼎湖、其弓曰烏號。黄帝二十五子。其得姓者十四。


黄帝はある時、昼寝をして夢をみた。

その夢で華胥かしょという国に遊び、とても嬉しくて満足した。

それから天下は大いに治まったが、それは華胥の様子にとてもよく似ていた。

世に伝わるところによれば、黄帝は銅を採掘して鼎を鋳造したという。

その鼎が完成した時、龍が現れ、黄帝を迎えるため、長いあごひげを垂らした。

黄帝はその龍に乗って上天した。

群臣や後宮にいる者で、黄帝に従ったのが七十人余り。

小臣などはついて行くことができず、みな龍のひげにつかまったが、そのひげは抜け落ちてしまった。

すると、空から弓が落ちてきた。

地上に残った者たちはその弓につかまって号泣した。

後世その場所を鼎湖と名づけ、その弓を烏號うごうと呼ぶようになった。

黄帝には二十五子あった。

そのうち姓を得て諸侯として立った者は十四人だった。


 

武力で天下を手に入れた黄帝でしたが、政治の手腕はあったようです。

臣下の人たちもよく働き、天下はよく治まっていました。

華胥という国のことが出てきます。

そこでは政治がよく行われ、人々の風俗もよい、理想の国。

黄帝はその国を夢で見て、その様子にとても満足しました。

黄帝は華胥のような国を現実に作ろうとしたのでしょうね。


黄帝の最期は、龍に乗って天に上るというもの。

いかにも伝説の帝らしいといえるかもしれません。


*****


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