こんにちは、暖淡堂です。
「勘辨」の6回目です。
普化は日々、街中で人々に説いていました。
どのようなことを言っていたでしょうか。
それに対し、臨済はどのように思っていたでしょうか。
臨済録の原文全文は以下のリンクからご確認ください。
因普化、常於街市搖鈴云、明頭來、明頭打、暗頭來、暗頭打、四方八面來、旋風打、虛空來、連架打。
この普化、常に市街に出て鈴を鳴らしながら、明で来たなら、明で打ち、暗で来たなら、暗で打ち、四方八面で来たなら、旋風のごとく打ち、虛空で来たなら、連架(唐竿)で打つ、と言っていた。
師令侍者去、纔見如是道、便把住云、總不與麼來時如何。
師は侍者に命じてその場に行かせ、普化がそのようにしてるところをつかまえて、まったくそのどれでもないもので来たらどうする、と問わせた。
普化托開云、來日大悲院裡有齋。
普化は侍者を振り払って、明日大悲院で斎事があるのだ、と言った。
侍者回、舉似師。
侍者は帰ってきて、師にこのことを報告した。
師云、我從來疑著這漢。
師は言った、私はかねてから、あれはただの男ではないと思っていたのだ、と。
街中で話している普化のところに、臨済は従者を行かせます。
そして普化を掴まえて、問わせます。
それに対する普化の答えは、やはり何ものにも囚われないところからの言葉でした。
これを伝え聞いた臨済は、普化の存在が、自分自身の禅に欠かせないものであることを、改めて知ったのかもしれません。
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「臨済録」現代語訳は、全文の推敲を終えたら関連する地図、臨済の生きた時代の年表などと合わせて書籍にする予定です。
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